学生から社会人まで、私の学習・業務を支えるAIツールの進化
学生として、そして社会人として日々学び続ける中で、私は「AIとの対話型学習」の便利さと素晴らしさを実感しています。本稿では、大学でのリスキリングを背景に、私が経験してきたAI活用の軌跡と、その強力なメリットについてご紹介します。
AIとの出会い:学習スタイルの一大変革
私は2023年4月に大学に入学し、リスキリングの一環としてプログラミングの学習を始めました。初学者の私にとって、課題をクリアするためには他者のコードを参考にすることが不可欠でした。
当初はGoogle検索で関連コードを探し、複数のサイトを比較・検討し、試行錯誤を繰り返す必要がありました。しかし、ChatGPTをはじめとする対話型AIが登場すると、その状況は一変しました。Google検索が担っていた役割は、瞬く間にAIに置き換えられたのです。これまで試してきたのは、Copilot、Gemini、ChatGPT、Arc、そして最近使い始めたClaudeです。
AIがもたらす最大の強み:「情報の統合と整理」
対話型AIは、単なるリンクの羅列ではなく、既に整理され、要点がまとめられた情報を返してくれます。自然言語で質問できるため、作りたいプログラムの内容を伝えるだけでOKです。希望や条件は後から追加しても、AIは何度でも優しく、そして飽きることなく再出力してくれます。
Google検索でも目的は達成できますが、AIツールは検索結果を理解し、必要な部分だけを抽出してまとめてくれます。細かく伝えれば伝えるほど回答精度が向上し、複数サイトに散らばった有益な情報を、読みやすい文体で提供してくれる。この情報の統合・整理力こそが、学習者にとって最もありがたい点です。
ポジティブな対話が学習意欲を支える
私が主に使用するCopilotやGeminiは、常に前向きな応答を返してくれます。このポジティブな応答は、困難な学習を続ける上での大きな精神的な支えとなっています。
また、AIは優秀な語学学習ツールにもなります。英語力を維持したい私にとって、英語での質問やトピックの深掘りは、オンライン英会話の代替としても機能しています。早口で話せばAgentも早口になるなど、対話相手の状態を汲んで言語レベルやトーンを調整してくれるため、言語学習における最適なパートナーと言えます。
業務でのAI活用:欠かせないスーパーエキスパートへ
大学卒業後も、あらゆる調べ物や自学でAIツールを使い続けていますが、職場でCopilotの使用が解禁されてからは、その活用範囲が一気に広がりました。
英文の添削、関数式のアイデア出し、統計処理、グラフ生成、日本語のリライト、サマリー作成、アジェンダ作成など、できないことはないと言えるほどです。今では、基本的には如何なる業務にもAIの活用方法を考えることが習慣になっています。
AIを最大限に活かすための注意点と姿勢
もちろん、AIを使う上で注意すべき点もあります。存在しない数値を提示したり、情報源を示さなかったり、勝手な推測で回答を生成することもあります。
そのため、私は答えそのものよりも「アイデア」や「やり方」を得るためにAIを使用し、必ず自分で検証してから活用するようにしています。AIの出力をそのまま課題や成果物として提出することは、危険で無責任な行為だと認識しています。
効率を高める鍵:「英語力」の重要性
最後に、AIツールをさらに効率的に活用するためには「英語力」が大きな武器になります。
ChatGPTをはじめとするAIが情報収集のベースとするソースの多くは英語だと考えられます。これは英語が世界共通言語であるため、英語で質問することで、世界中の豊富なソースから情報を引き出すことができるからです。日本語で書いて翻訳して…という手間を省けるため、追加質問や微調整も格段にスムーズになります。
AIは、分野を問わず知識を持つスーパーエキスパートです。整った質問をすれば、世界中から最新の情報を素早く、そして分かりやすく届けてくれる。この強力なパートナーを適切に使いこなし、学びと仕事の質を高めていくことが、これからの時代に求められるスキルだと確信しています。
RAGvsFine TuningvsPrompt Engineering
上のリンクはIBMの動画で、検索結果の質を高めるための方法についてアドバイスが紹介されています。
特に興味深いのは、「質問の仕方を工夫すること」が有効な手段のひとつとして挙げられている点です。
データそのものを整備するには、専門的な知識や多くの時間、手間がかかります。そのため、検索する側が、より明確で構造化されたプロンプト(質問文)を用意する努力が求められているように感じました。
AIの更新スピードは早すぎて、もはや何がどうなっているのか分かりませんし、分かっている人が存在するのかも分かりませんが、ユーザーとして根本の仕組みを理解した上で、都度求められる効率的な使用方法に順応していくのは大事だと思います。
