英検三級以上には、二次試験として英語での面接があります。積極的で話好きな方は面接を楽しめますが、多くの方は面接が苦手ではないでしょうか?
そこで今回は三級・準二級・二級各級の面接で気をつけるポイントをご紹介します。
二次試験の問題対策と、その他面接に適した服装、持ち物、入退室、挨拶、質問を聞き返す方法・許容されうる回数についてまとめてお伝えします。
英検の面接は流れをイメージして場面ごとの準備ができます。準備して練習をしたら自信を持って面接に向かえますよ!
服装と持ち物ー各級共通
いざ当日が近くと心配になるのが服装と持ち物でしょう。
各級共通で服装の指定はありません。
スーツや制服なども含めて、自分が快適で、かつ大切な資格の二次試験です面接官に許容されるカジュアルさで行きましょう。
また寒い時期は十分な寒さ対策をして、体調を崩すことなく面接に集中できるようにしましょう。花粉症の方はティッシュやマスクなど、あると安心なものは揃えていきましょう。マスク越しや鼻づまりでは話ずらいと思いますが、途中で鼻をかむのも問題ありません「I’m sorry, I have an allergy」(わたしアレルギーなんです)と笑顔で堂々と伝えましょう。
カバンはバックパックでも問題ありません。ただし背負ったままはやめましょう。
また、カバンの代わりとしてコンビニのビニール袋などを使うと、ガサガサ音がして面接の妨げになります、せめて紙袋にしましょう。
入退室、挨拶、質問を聞き返す方法と許容されうる回数ー各級共通
- 入ったらHelloと挨拶、出るときはGoodbyeと挨拶
- はっきり話す
- ゆっくり話す(早く話さなくても単調でも心配無用)
- 自信を持って話す
- 大きな声で話す
- 面接官の言葉の後に5秒以上の間は開けない
- 質問を聞き返すには、「Sorry?」(もう一度いいですか?)と声に出して伝える
他意がなく、純粋な数回の聞き返しは問題ありません。ただし余りに細かく繰り返すと、面接官の判断で次へ進行する場合があります。
- もう少し考えたい時にも、「Sorry?」は有効
- 更に考えたい時は「Let me see」など、とにかく言葉を発して時間を得る
- 答えの部分だけでも、文章にならなくても良いのでとにかく言葉にして伝える
- できるだけ笑顔維持(話し方ではありませんが、笑うことで緊張もほぐれます)
三級ー英検各級の面接で気をつけるポイント
入退室、挨拶、質問を聞き返す方法
ここで是非一度英検公式ページのアニメ動画をご覧ください、流れがよく分かり
とても参考になります。こちら (参照元:英検バーチャル二次試験)
出演キャラクターが使うフレーズ、特に面接官が言うであろうフレーズはここで耳馴れておくと安心です。一語一句同じかどうかはさておき、同じ意味合いのことを言われるので、それに合う受け答えと行動を準備できますね。また面接官の問いかけには5秒以上の間を開けることなくはっきり、ゆっくり、自信を持って大きな声で答えましょう。
二次試験のポイント
問題カード対策には過去問題です。公式ページでも過去3回分は入手できます。もう少し遡ってできれば過去問書籍で過去5〜10回分を1周してみましょう、英検特有のボキャブラリーが増えます。また、当日の流れに沿って 黙読20秒→ゆっくり音読→問題への回答 この順でやってみましょう。必ず感覚がつかめます。
- 最初に20秒間の黙読があります、その間にわからない単語をみつけ、綴りに従ってひとまず仮の読み方をきめるのがポイント
- 続いて音読をします、この時に黙読できめた読み方にならって、はっきり自信を持って読むのがポイントです
- 音読をしながら、面接官の質問にそなえ本文を理解するため、不自然にならない程度で最大限ゆっくり読むのがポイントです
- イラスト問題の回答をセンテンスにできない場合は、答えだけでもはっきり伝えるのがポイントです
ここまでが三級二次試験、音読と質問1〜3のポイントになります。
次に質問4と質問5です、ここからは面接官の質問が全てです。身近な話題が出題されるので、過去問で勉強しながら今自分が知らない単語を拾いだしてください。その単語を積極的に習得すると同時に、二次試験当日までの残された時間で自分の身の回りの物や日常生活でとる行動などを、逐一意識的に英語に変換する練習をしましょう。
例えば、 ”朝起きてから眠るまで” を英語にしようとすると、いきなりわからない単語が出てきます。それを毎日3個づつでもモノにできたら1ヶ月で100語くらいの新しいボキャブラリーを得られます。
目覚ましで目をさます(wake up to an alarm)
朝食を食べる (eat breakfast)
身支度をする(get ready)
電車に乗る(take a train)
友達と会う(meet friends)
映画をみにいく(go see a movie)
準二級ー英検各級の面接で気をつけるポイント
準二級は高校中級程度の英語学習知識が前提です。音読パートは三級より20語増えて50語になり長くなります。
英検出題語彙数でみると三級が「中学3年間で学ぶ1,200語彙」、二級が「高校3年間で学ぶ1,800語彙」ですので、準二級はその高校3年間1,800語彙の半分として900語彙を中学3年間の1,200語彙と足して、2,100語彙のボキャブラリーが必要になります。それを多いととるか少ないと取るか。更に上を目指している方は1,800語彙をマスターするつもりでがんばりましょう。
三級の語彙数(1,200語彙)+ 準二級の語彙数(900語彙)=2,100語彙
二次試験のポイント
音読、そして質問1から質問4までは問題カードからの出題です。
準二級と三級の違いとして、質問5の話題が三級の ”身近なもの” から ”日常のもの” になっています。
範囲が広がり日常のものになる、だからこそ900語彙〜1,800語彙の増加が必須になります。
質問5への回答は20語、2センテンス程度にまとめましょう。
日常生活を送りながら、行う動作を意識的に英語センテンスに変換するクセをつけましょう。仕事をしながら自分の1日の業務を単語変換するなど、実用英語のボキャブラリーを増やす意識が必要です。
PCの電源を入れる(Right after I arrive at the office I/ turn on a computer)
メールを読む(Someone asked me to /read an email/ as soon as possible)
ミーティングに出る(I/attend a meeting/on behalf of my boss)
電話をかける(make a phone call/ to my old friend)
計算をする(do the math/with my computer software)
書類を記入する(fill out a document/ at the reception desk)
荷物を送る(send a package/ to overseas via mail)
ボキャブラリーが増えると質問への回答がよりスムースになります。
二級ー英検各級の面接で気をつけるポイント
二級では問題カードの音読が60語程度になります。面接の時間も三級と比べて2分長く設定されています。話すことが多いんです。
三級の音読は30語で、二級は60語です。この30語の差に対応するために語彙を1,200から3,000に増やす必要があることになります。
また英検公式ページのアニメ動画をご覧になるとわかりますが (参照元:英検バーチャル二次試験)
- 質問2から3コマイラストの説明をする問題
- 質問3問題カードに関するやや長い20語程度の質問を聞き取り、20語程度で自分の意見を述べる問題
- 質問4面接官から更に長い30語程度の質問を聞き取り、自分の意見を言う問題
準二級までのどちらかと言えば受け身な回答から、二級では文章による詳細な説明が回答として求められます。そして出題範囲が日常生活の話題から、社会性のある話題へと広がります。受験日前後に話題となっている出来事、新聞やニュースで度々目や耳にする人・場所・物など単語をたくさんストックしてください。
今なら新年号が題材になったりするのでしょうか。
特有の儀式、固有名詞や言い換えが難しい用語などはどんどん憶えて、ボキャブラリーを増やしましょう。
質問が長く複雑になるため、回答もそれに応じてより長いセンテンスになります。日頃から長文センテンスのリスニングも欠かせません。
ニュースリポートはキーとなる要素が簡潔にまとめられたものです。
集中して聞くと分かりますが、「誰がいつどこでなぜ何をした」かを聞き取る最高の練習材料です。毎日5分でいいので、ニュースリポートを聞いてみてください。
準一級と一級の面接で気をつけるポイント
日常会話レベルの英語知識はすでに持っているので、アウトプットの練習を1人でも相手有りでも繰り返しされると効果的です。
ボキャブラリーの増し方は好き嫌いや向き不向きが有りますが、準一級と一級の二次試験まで来ているみなさんは、既に独自の勉強方法をお持ちでしょう。
私のおすすめは、笑いあり、かつ専門用語や高度な知識を簡潔に教えてくれるTED talkです。アプリもありますし、YouTubeでも簡単に検索できます。時間が短く集中が途切れないのと、好みのスピーカーをどんどん見つけられるので時間の無駄がありません。

ひとかどの人物のありがたい話が無料で聴けるなんて!と思うのは私だけではない筈です。英語学習のその先には、そんな素晴らしい人達の話をそのまま理解できる楽しい未来があるのです。